広報ノウハウ盛りだくさん!実践型イベント#勝手に広報塾レポート

みなさんこんにちは!広報ラボ編集長のちゃんななです。

今回は、個人的に超超楽しみにしていた、胸アツすぎるイベント『#勝手に広報塾』のレポートをしていきます!

『勝手に広報塾』とは、よくあるセミナーや勉強会のようなインプット型のイベントではなく広報施策をみんなで考え発表し合うアウトプット型のイベントです。

これは広報力をかなり鍛えられるのでは?!と期待に胸を寄せて参加しましたが、結論、素晴らしいの一言に尽きるイベントでした。

まさに、広報の筋トレができる場所。とくに、普段は一人で施策を考えなければいけないひとり広報の方は、チームで施策を考える経験はあまりないですよね。

私も普段はひとりなので、チームで施策を考える楽しさや他の人の考え方など、様々なHowを学べるいい機会になりました。

若手広報界隈では注目のイベントのだったこともあり、「参加したかったけどできなかった〜〜!!」という方も多くいたのではないかと思います。

そんな方もイベントに参加したつもりになれるようなレポートにできれば幸いです。

レポートに入る前に、まずは『勝手に広報塾』についてご紹介します!

※このワークショップで使用したストーリー作成シートは記事中に掲載していますので、ぜひご活用ください!

勝手に広報塾とは?

勝手に広報塾とは、実在する企業の広報施策をチームで考えアウトプットしていく、ワークショップ型の勉強会で、広報・メディア関係者によるワークショップ型勉強会です。

メディアリレーションに頼らない「自社らしい広報PR活動」ができるようになることを目的としており、実在する会社(以下「モデル企業」)の仮設定した目標や実際に抱えている課題に対して「あなたが広報PR担当者になった」つもりでいつまでに、何を、どうやるか等のプランを、チームで考えるトレーニングを実施しています。(詳しくは公式イベントページを参照ください)

公式によると、メディアリレーションだけにこだわらず、自社らしい広報PRを行っていくための力を付けることが目的だそう。控えめに言って、素晴らしい。

会の冒頭で、ism代表の鈴木碵子さんは”自社らしさ”について、「自社らしさを知るために、自社の習慣やカルチャー、強み、どんな人がいるかどうかを改めて考えると”自社らしさ”が見えてくると思います。”自社らしさ”とはそれだと定義しています」と述べられていました。

特にベンチャー企業の広報担当者は「メディア露出」を求められがちだし、追いがちですが、自社に適した広報施策を打っていくための力をつけていくことが大切ですね。

ちなみに、今回のモデル企業はその株式会社ismさんでした。

ismさんのオフィス可愛すぎ問題w

今回のお題は「株式会社ismの新サービスを利用してもらうには?」というもので、このお題に対して、3人1組でプランを立て、各グループの企画案を発表・モデル企業の経営者と参加者みんなでフィードバックをする、という流れでした。

この一連の流れで広報施策について
・考えるトレーニングになる
・ネタの見つけ方がわかる
・周囲から手法や考え方の気づきが得られる
という、私は桜木花道がフリースロー合宿をした時のような学び吸収モードに入っていました。

さて、『勝手に広報塾』について簡単な説明が終わったところで、早速レポートに入りたいと思います!!

広報PRへの理解を深めよう

本番の前に、まずはPRLT大会を運営している吉田ハルカさんから広報PRについてのレクチャーがありました。(ちなみに勝手に広報塾は4人中3人がPRLT大会の運営メンバーだそうです👀)

広報PRについて全員の認識を合わせていったところで、鈴木さんからのお話がありました。

鈴木さんのお話

今みなさんが「広報」として取り組んでいる仕事って、本当に様々だと思っています。中でも特に多いのは、メディアリレーションなんじゃないかな。
メディアリレーションは、主に新聞・Webメディア・雑誌・テレビなどとリレーションを作って自社を紹介してもらうところになるんですけど、実際、外部とのコミュニケーション手段は、メディア以外にももっといろいろあるんです。
例えば、イベントを開催することも自社のひとつのカルチャーですし、「おくりもの」でコミュニケーションを取るという手段もあります。ismでは、今年はバレンタインチョコをオーダーメイドして作り、関係する方々にお渡ししました。
これにより、「ismという会社はどういうことを大事にしているのか」を伝えることができます。また、オウンドメディアやブログ、SNSをうまく活用している例も最近よく出ていますよね。
ismの社員もTwitterを使っていて、全員のフォロワー数を集めると1万以上になります。実際、ismでは採用は媒体は使わずTwitterのみで募集を行っていますが、一度noteを出すと、50人位から応募がくることもあります。
今は、会社を知ってもらうきっかけが、媒体だけでなくSNSになっていたりもするので、ツールを活用することで、成果を出していけると思っています。

私もかねてよりismさんのことをTwitterで頻繁に見かけたり、話題に聞くことも多かったのですが、その裏側にはメディアリレーションだけに頼らない、自社らしさを基軸とした施策の積み重ねがあったんですね。

広報担当者は自社に対する「愛」が特に強い職種だと考えていますが、鈴木さんの話を聞いて、改めて愛のある発信をしていくことの大切さを再認識しました。

いよいよ実践!広報施策は4Wから考える

実践にあたり、注意点など説明が入ります。

鈴木さんのお話

施策を考えるに当たり、まずはストーリーを作った上で何をするか決めてほしいです。4Wを定めることで、どの媒体にどういう方法でアプローチしていくかが絞れるので広報コストが下がります。
一概に、「新サービスでました→媒体リストどん→連絡する」といった広報手段を考えるのではなく、ストーリーを考えることからはじめてみてください。

ストーリを立てるコツ

ストーリーは、配布された「ストーリーシート」を元に組み立てていきます。

STEP1:現状と目指す未来を整理

プロダクトを作ったものの、利用者の促進ができていない段階や、採用に置いて獲得したい人材が入らないという今の現状から、目指していく未来を考えます。

その際、下記のようになりたい未来を具体的に定めます。

・エンジニアを獲得したい
・20社はクライアントを獲得したい

獲得したいクライアントが20社なのか100社なのかによっても変わってくるので、この数字は最初に定めましょう。

STEP2:理想の未来に向かって現状を因数分解する

理想の未来像に対し、補うべき部分として、「なぜサービスが知られていないのか」を分解します。

・プロダクトの存在が知られていない
・強みが伝わっていない
・認知は取れているが自分たちが使うイメージができていない

上記のように原因を深掘りしていきます。

これが1つの広報施策になるので、これらを1つずつプラスしていくことによってストーリーを描くことができます。

STEP3:自社らしさの色を揃える

「〇〇会社のイメージはこうである!」と、色を揃えて設計していきます。これが、私達が手段としてできる広報活動の一つです。

今回は、まさに「ストーリーを描いて施策を立案する」という部分までを実施していきます。

実践!ismキャンパスの広報施策を考えよう!

ということで、早速チームごとに施策を考えていきます。テーマは「10時間3000円の新プランの発表」!

ismの現状と課題について、鈴木さんからヒアリングしながら施策を練っていきます。

【株式会社ismの現状/課題/ビジョン】

話し合いを行う上で、下記のような点も意識していきます。

・情報収集の仕方
・ターゲット選定をどのようにするのか
・どういった関係者を巻き込むか

それぞれの広報施策の発表タイム

あっという間に50分が経ち、各チームの発表タイムが開始!

まずは、3人中2人が現役大学生というEチームの発表から。

Eチームの広報施策

施策のタイトル:「ロールモデルを見つけよう!女子限定OB訪問会」

施策の詳細

プレゼントとして、イベントに参加した方へのプレゼントとして、600円分(2時間)のチケットを無料配布し、定期的にチケットを購入してくれる人を増やしていくとのこと。

現役の女子大生目線を含んだ施策なので、かなり確度は高そうですね。

Cチームの広報施策

続いてCチームの発表。

フリーランスの人の特性を深掘りし、ターゲットを広めに設定(フリーランスの人=コミュニティを大事にする、セルフブランディングをしている、今後について悩んでいるのではないかと仮定)し、ism campusを知っている前提での施策です。

Dチームの広報施策

「なりたい自分に近づける場所」を一つのキーワードとして、職場と自宅以外のサードプレイスがあるということを訴求していく施策。

オフラインとオンラインでコンテンツを回す仕組みをつくることをカギとしています。

また、継続的にイベントに通ってもらうためには、6割以上の新規の人に認知してもらえるかどうかが重要。新規の方にいかにリーチできるかを意識します。

例えば、connpassイベント募集をするなら、「初参加枠」を設けて割引したり、集客方法は様々です。新規ユーザーをたくさん獲得したいときは、認知を取るまでに時間がかかるので、2ヶ月くらい前から計画的に施策を回していくことも重要です。

その中で、大きなイベントを打ったり小さなイベントを打ったり、緩急つけたイベントを運営していきます。

Bチームの広報施策

PRタイトル:頑張る女性対象!西川史子先生による女性のための保健室

ひとりだと相談しづらい、頑張っているからこそ相談できない女性をismがサポートする企画。女性の悩みを解決するゲストとしてお呼びするのは、西川文子先生。

西川先生を選んだ理由は、
・自身の年齢から20代~40代の女性の悩みは一通り経験している
・医師として様々な人を見ているので、信頼もある
・芸能人なので、ソーシャルルバズを狙っていきたい
という理由から。

10媒体のメディア掲載を狙いながら、SNSでもバズを狙います。「#イズキャン保健室」とタグを付けて発信し、認知獲得を取りに行く作戦。

また、働く女性の健康をサポートするという観点から、ism campus(渋谷)付近ににある中国茶のお店とパートナー提携し。ism campusのパンフレット置かせてもらったり無料でお茶をもらえるようにしたりする関係性の構築も狙っています。

さらに、イベントに来た人がism campusの普段の様子・使われ方をイメージしやすいように工夫をすることも大事。普段の写真を壁に貼ったり、いつもの使い方を見せられたらいいなと思っています。

併せてイベント事後リリースも打ち、10時間3000円のキャンペーンを打って、今なら10名限定お渡しみたいな形で提供していく予定です。

Aチームの広報施策

確定申告など、お金周りのことは「私らしく働く」と選択をした際の足かせになる部分。しかし、普段なかなか専門家から教えてもらう機会もありません。

そこで、ism campusをお金周りのプロに、お金に関するアレコレを相談できる場所を提案しました。

時期は、書士の方の繁忙期(12月)にぶつからないよう設定。フリーランスになる方自体には時期性はあまり関係ないかもしれませんが、発注者側が四半期ごとの締めなどを意識すると思うので、年末前の10月〜11月に実施するイメージです。

また、日時が指定されているセミナー形式ではなく、何時に利用してもOKといった相談会形式にして、少しでも多くの利用を促します。

発表中にあったこんなギモン

各発表の中で、鈴木さんからは下記のような鋭い質問がありました。

・コンバージョンポイントはどこか
・再訪したいと思われるイベントにするにはどうすべきか
・そもそもターゲットとしている人はどこに生息しているのか
・狙っていく媒体は、具体的にどんな媒体をイメージしているか

こういった質問は取材時にもよく聞かれるそうなので、これらの質問を想定した上で施策を作っていくことを忘れずに!

総評タイム

すべてのチームの発表が終わり、鈴木さんと吉田さんからの総評タイムです。

鈴木さんの総評

どのチームも苦戦していたところって、「ターゲット絞り」なんじゃないかなと感じました。
なので、この「ターゲット選定」の部分を広報チームや経営者とうまく設定できてるいると、すごく早く進むんだろうなと感じました。
また、ストーリーシートを大きく取るということも大事だと思っています。
ストーリーの軸をしっかりもっていると、広報計画に合わせて発表ができてくる。
施策は打てば打っただけ積み重なっていくと思うんですね。なので、「こういう人たちが自社のファンです。なので、この施策でいきます」というのが根拠として言えるといいのかなと思いました。
今回は時間があまりなかったですが、最後に「いかにコンバージョンに繋げられる施策かどうか」という部分を意識する、という意識をお持ち帰りしていただければと思います。
メディアリレーションもそうですけど、広報って最終的に「出口」の部分が考えられているかどうかがキーだと思っています。KPIなど、社内で言われることも多く大変かもしれませんが、これは経営者が特に気になるポイントです。
広報担当の方が「出口」をしっかり握れていると、双方スムーズに業務が進むと思います。
加えて、その施策が10人狙った施策なのか100人を狙った施策なのかも経営者はわからないので、「10人を狙って10発打つ」のか「100人狙って1発打つ」のかっていうのを事前に伝えておくと良いコミュニケーションが取れるんじゃないかと思いました。
また、今回はイベントが多かったですが、キャンペーンやアドベントカレンダーの実施も面白いと思っています。イベントはコストが高いので、社内で意見が通らなかったときの代替案も用意しておくといいですね。

吉田さんの総評

企業広報を5〜6年くらいやってきたので、企業広報の立場からお話させていただきます。企画を一つ考えるにしても、事業部長や経営者との対話がどれだけ大切かということをみんな実感できたと思います。
会社の事業になると、どうしても「自分一人で考えて実行しなきゃ」と感じてしまい、誰にも相談できずに地団駄踏んで、うまくできないってことも多い。
何かを完成させるのに一人でできることなんて絶対ありません。
なので、経営者をはじめ各部署・担当者の方など、いろいろな人と定期的にコミュニケーションとって企画を作っていくと、自分の思うとおりにスムーズに進んでいくのかなと思いました。
もう一点、鈴木さんがおっしゃってないところでお話すると、逆にこれだけ施策内容が決まったのに、単発の企画になった途端に、ストーリーが活かしきれてないところがちょこちょこ見受けられたのがすごくもったいないと感じました。
「自分たちってここブラしちゃいけないよね、だからこのコンテンツ/企画にするんだよね」とか、一回のイベントの中でただ単純にキーワードを寄せ集めてやりましたじゃなくて、そのイベントの中でどれだけストーリーを描けていて、イベント参加者が満足して帰れるかとか、常に概要とその詳細の行き来をする、ひたすら自分たちが出したいストーリーとコンテンツを行き来するのも大事だなと思いました。

自社らしさを定義し、ストーリーのある広報施策を行う

まさに、私がいたチームも「ターゲット選定」に一番時間をかけてしまい、最後まで練りきれなかったなという反省。特にコンバージョンを意識した広報施策を打っていくことが大事だという鈴木さんのお話は本当に共感しました。

サービスを認知させたい。利用者数を増やしたい。といった相談は私もかなりいただくことが多いですが、そこにどうストーリーをもたせるかが広報担当者の腕の見せ所。

ストーリーのない拡散では、ユーザーはついてこないでしょう。

・「How」の部分だけでなく、全体像から施策を立案すること
・ただ認知を取るのではなく、好きになってもらうための情報を発信していくこと
・自社らしさをしっかりと整理・定義し、「自分たちらしさ」をブラさない施策を行っていくこと
・これらを踏まえた上で、経営者が気になるであろうポイントを潰しておくこと(コストは?コンバージョンポイントは?)

上記のポイントを踏まえ、自社に適したストーリーのある広報活動を行っていきたいと思います。